矯正中の抜歯
矯正中の抜歯とは
矯正治療では、歯を抜く「抜歯」をした方が、良い治療結果になることがあります。
それは、日本人の骨格に原因があります。
日本人の顔は、欧米人に比べて顎の奥行きが狭く、また口元が突出しているという特徴があります。
Eラインなどの顔貌を意識して矯正治療を行うと歯を移動するためのスペースが不足しがちになります。
ですから、海外と比較し、日本は抜歯治療の割合が高いという特徴があります。
日本は抜歯矯正が、50%以上と、欧米の2倍以上と高い割合であることが報告されています。
とはいえ矯正治療をしたいだけなのに、本当に大事な歯を抜かなければならないのか疑問を持つ方も多いかと思います。
ですので、正しい診断を行い、納得できるまで説明させて頂き、ご自身に合った矯正方法を選択して頂きます。
矯正治療中に抜歯をするメリット
きれいなシルエットがつくりやすい
横顔のきれいなシルエットに、Eラインという基準があります。それは鼻と顎を結んだラインの内側、またはくっつくくらいに口元がある状態だといわれています。顎の骨に対して、前歯が出ている場合やいわゆる「出っ歯」「口ゴボ」など、口元を引っ込めるために抜歯は有効な手段です。
顎が小さい
顎の歯が並ぶスペースに対して、歯が大きい場合、歯が収まりきらずに歯並びはでこぼこした状態になってしまいます。叢生、乱杭歯などとも言われます。
その状態で抜歯せずに無理やり矯正を始めると、顎の骨から歯がはみ出し、歯茎が下がったり、噛み合わせに支障が出たりすることがあります。
矯正治療中に抜歯をするデメリット
正しい診査診断を行えば、デメリットはかなり少ないかと思います。
抜歯中の怖さや術後の痛みなどがデメリットです。
親知らずの抜歯について
矯正治療のタイミングだけでなく、親知らずを抜歯すべきか、残しておくべきかを迷うことがあるかもしれません。正しい方向に生えていて、しっかりケアができる状態であれば残しておくべきです。
しかし、痛みをともなったり、斜めに生えていたり、しっかりケアできずに虫歯や歯周病の心配があるときには、抜歯が推奨されています。
特に矯正治療をおこなう患者様は、顎の骨に歯が収まりきっておらず、抜歯した方が良いことがほとんどです。
また親知らずに関しては、神経損傷の高い症例も多く存在します。その場合は、当クリニックでは抜歯せず、全身管理のできる大学病院に紹介させていただきます。
当クリニックの矯正中の抜歯の特徴
痛みへの配慮
抜歯を行うことは、患者さんはもちろん、私たち歯科医師にとっても、楽しいことではありません。
当クリニックでは、表面麻酔、電動麻酔機を用いて麻酔しております。いわゆる無痛麻酔と呼ばれるものです。
ただし、表面麻酔は、粘膜下まで浸透はしない為、現実的には全くの無痛は不可能なので無痛ではありません。
ただし、痛みにできる限りの配慮をし、考えうるできる限りの方法で痛みの軽減に力を入れております。
抜歯の経験値
口腔外科出身の歯科医師が在籍しております。
年間100本以上の抜歯を行ってきた為、難易度の高い抜歯も行うことが可能です。
多くの矯正患者様が人生で初めて抜歯を経験されると考えられます。抜歯する際は、誰しも心理的な不安がついてまわります。当クリニックでは、患者様の心理的な不安にも十分な配慮を払いながら、抜歯を行っています。
当クリニックの抜歯への考え方
青山表参道正歯科クリニックでは、現在、マウスピース矯正が主流となり、格安なマウスピース矯正が増加している中で、企業主導のサービスが売り上げを最重要視し、治療において歯科医師の説明責任が果たされていないクリニックも存在するとの懸念があります。
サービスの特性上、無謀な非抜歯矯正が推奨されることもあるでしょう。
正確な診断が行われていれば、抜歯が必要であり、本来はより美しい口元に導けた可能性がある患者様に出会うことが増えました。
このような昨今の混沌とした日本の歯科矯正の現実に直面し、残念に思います。
矯正治療中に抜歯を行う・行わないは、患者にとって最も適切な治療法を考慮して導かれるべきであり、そのためには歯科医師が患者様に対してきちんと説明する責務があると考えます。抜歯と非抜歯では治療結果が異なり、歯科医師はこれらの違いを患者に明確に伝えるべきなのです。
青山表参道正歯科クリニックでは、抜歯・非抜歯それぞれの治療法におけるメリット・デメリットを丁寧に説明し、患者様と十分なコミュニケーションを図った上で、治療方針を決定するよう心掛けています。単に抜歯・非抜歯の問題だけでなく、治療全体の効果を包括的に考慮し、患者の要望を十分にヒアリングした上で、最適な治療を共に模索していくことを目指しています。
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